コピルアクの値段は世界一高い?
コピ・ルアクというコーヒーは、一杯の値段を聞くと、ほとんどの方が驚かれます。
「本当にコーヒーの値段なの!?」・・・って。
値段の高さは世界一などとも言われる、超高級なコピ・ルアク。
しかし、その魅力にハマる人もいる、不思議なコーヒーでもあります。
最高級コーヒーとして有名なブルーマウンテンをしのぐほどの値段設定もあり、コピ・ルアクへの賛否両論は止みません。
一部のコーヒー好きを魅了してやまないコピ・ルアク、いったいどのような特徴を持つコーヒーなのでしょうか?
その魅惑的な味には、ある秘密が隠されていました。
コピルアクの特徴!ジャコウネコの糞からコーヒーができる?
まずは、値段の話の前にコピ・ルアクの特徴からご説明しましょう。
コピ・ルアクの一番の特徴は、ジャコウネコの糞から採取されたコーヒーであるということです。
ジャコウネコの糞(うんこ)?と、ドン引きする人もいるでしょう。
しかし、この「糞から採取」というところがコピ・ルアク最大の魅力であり特徴なのです。
コピ・ルアクの表記は、コピルアク、もしくはコピ・ルアックなど多少の差異があります。
最近話題のコーヒーなのですが、まだ世間への浸透が足りないせいか表記が定まらないのでしょう。
他にも、ジャコウネココーヒーとの呼ばれ方もあります。
しかし、コピが「コーヒー」、ルアクが「ジャコウネコ」という意味なので、同じコーヒーを指しています。
ここでは、コピ・ルアクの呼び名で説明していきますね。
コピ・ルアクが値段の高い「高級珍味」といわれる理由は?
ジャコウネコの糞から採取されるという一風変わった特徴を持つコピ・ルアク。
その希少性から、インドネシアの超高級コーヒーとして知る人ぞ知る存在です。
近頃は、ずい分その名前と存在が知られ始めましたね。
それは、映画「最高の人生の見つけ方」や「かもめ食堂」の影響がかなり大きいでしょう。
映画でその魅力が広まったのもコピ・ルアクの特徴といえるかもしれませんね。
しかし、コピ・ルアクの味はというと・・・
超高級品だから美味というのではなく、コーヒーとしては珍味といえる味です。
決してまずくはありませんし、糞から採取されたとは思えないバニラのような風味さえ感じる味ではあります。
ただ「超高級なコーヒーだから、さぞかし旨いだろう」と、従来のコーヒーへのイメージで飲んでしまうと「これ、超高級なコーヒーの味?」となってしまうのです。
インドネシアの超高級コーヒーとの紹介から、コピ・ルアクの味は期待が高くなりがちです。
しかし、上品な酸味や華やかな香りを期待すると肩透かしを食わされます。
では、なぜコピ・ルアクの値段は、そんなに高いのでしょうか?
コピルアクの値段は?コ―ヒー1杯の値段がすごい!
コピ・ルアクの値段は、喫茶店で頼むと一杯2000円でも高くないと言われます。
中には、一杯8000円というお店もあるため、超高級なコーヒーといわれるのです。
驚かれると思いますが、この金額になるだけの理由がコピ・ルアクにはあります。
コピ・ルアクは、複雑な味の中に苦味のあるコーヒーです。
実は、この苦みは、コピ・ルアクの元となる豆の種類がロブスタ種であるためです。
ジャコウネコはこのロブスタ種のコーヒーチェリーの中から、熟した美味しいものだけを食べます。
そして、その豆を人間が拾いコピ・ルアクというコーヒーにするのです。
ジャコウネコは美味しいと思った実だけを食べ、一日に採取できる豆は3gで一杯のコーヒーの量も満たしません。
つまり「ジャコウネコがお気に召した実」のみが、コピ・ルアクになるのです。
ジャコウネコ次第でコピ・ルアクの出来が決まるのですから、希少価値のあるコーヒーといわれるのも理解できますね。
コピルアクの味は、ジャコウネコの腸内発酵が決め手?
コピ・ルアクの味は、非常に複雑です。
ジャコウネコが好んで食べた美味しく熟したコーヒーチェリーの実は消化され、腸内に残った豆だけが発酵をしていきます。
人がコーヒーチェリーを収穫し実を除去する時に行う、ウォッシュドやナチュラルといった方法をジャコウネコの腸内が行うのです。
コーヒー豆はジャコウネコの腸内発酵の影響を大きく受け、複雑で独特な風味を持つようになります。
なので、一流のシェフによる高級料理という言い方は、当てはまらないでしょう。
言うなれば、カラスミやトリュフという高級珍味というのが、コピ・ルアクの味の表現にはふさわしいのです。
普通のコーヒーに親しんだ人だと、コピ・ルアクの味になじめなくても不思議ではありません。
しかし、その「バニラのような風味・苦み・少し野性味を感じる味」はコピ・ルアクならではの味わいです。
独特な甘みや、滑らかな舌触りに魅了された人にだけ、幻の味として珍重されるのがコピ・ルアクなのです。
コーヒーの世界を広げようという冒険心や探求心のある人には、一度味わっていただきたいですね。
しかし、勇気を出してコピ・ルアクを購入したにも関わらず、それが偽物だったという話は、後を絶ちません。
なぜ、そのようなことが起きてしまうのでしょうか?
偽物にご用心!
高い高いと言われるコピ・ルアクも、時々お得だなと思える料金で提供される時があります。
実は、これは必ずしも偽物だとは言いないのが現状で、微妙な状態でコピ・ルアクを作り出している場合があるのです。
ただし、あまりに安価である場合は注意が必要です。
インドネシアのコーヒーをコピ・ルアクと偽り販売している可能性があるんですね。
しかし、微妙な「これってお得かな?」と思える料金のコピ・ルアクに出会ったら?
それは「養殖のコピ・ルアク」の可能性が考えられます。
ジャコウネコを飼育し、コーヒーチェリーを食べさせ、コピ・ルアクを強制的に作らせているものがあるのです。
本来のコピ・ルアクは、ジャコウネコが自ら「美味しそう」と思った実を選ぶことができます。
しかし、養殖の場合は、その点が大きく違ってきます。
確かに、ジャコウネコの腸内発酵がコピ・ルアクでは重要な要素です。
しかし、それを人工的に食べさせると自然のものとは違いが出てしまい、本来のコピ・ルアクとは異なる味わいになってしまうのです。
もちろん、量産できないために考え付いた方法だと思います。
しかし、自然にまかせてこそ、やはりコピ・ルアクはその複雑な味を成立させることができるのでしょう。
本当に希少価値が高く、本物のコピ・ルアクに出会えるのは、素人では難しいと言われています。
日本では、本物のコピ・ルアクに出会えること自体が奇跡である、という人さえいますからね。
なので、今のところ、コピ・ルアクの真偽の判断は、料金設定を見るのが一番と言えるでしょう。
これは貴重なコーヒーであるゆえの定めかもしれません。
コピ・ルアクというコーヒーは、味も複雑ですが、料金の背景も複雑というわけです。
ところで、そんなコピ・ルアクの飲み方は、他のコーヒーとは違うのでしょうか?
インドネシア流の入れ方や飲み方ってどんなの?
日本ではコピ・ルアクを飲みやすいように、ドリップパックで販売されているものもあります。
しかし、インドネシアではコピ・ルアクはフィルターを使わず、直接お湯を注ぐのです。
お茶を淹れるのに似ていますね。
では、もう少し詳しくコピ・ルアクのインドネシア流の淹れ方を説明しましょう。
コピ・ルアクの分量は、カップ一杯につき粉が10g、大さじ二杯くらいです。
そして、そこに直接お湯を注ぎます。
コーヒーの粉はしばらく表面に浮いていますが、数分間で沈むのでそれまで飲まないでください。
すぐ飲んでも構いませんが、粉が口に入ってしまいますよ。
砂糖やクリームを入れたい、という人は粉が浮いている時に入れ、かき混ぜてしまいましょう。
コピ・ルアクの粉が完全に沈んだら、どうぞ!お飲みください。
コピ・ルアクは上澄みを楽しむコーヒーです。
この飲み方では、カップの底に溶け切らなかったドロドロのコーヒーの粉が残ります。
そのコーヒーの粉は残りカスですので捨ててください。
もったいない気がしますが、考えてみれば、ドリップで入れてもフィルターに粉は残りますよね。
それと同じだと考えると、コーヒーの底の残りカスは捨てるべきものと思えるのではないでしょうか。
インドネシア流は、粉の沈殿時間の分、通常のコーヒーよりも時間がかかります。
しかし、コピ・ルアクは希少なコーヒーです。
もし手に入れることがあれば、休日など自由な時間を使いゆっくりとインドネシア流で楽しんでみるのもよいのではないでしょうか。
それでは、最後にコピルアクについてまとめましょう。
まとめ
では、最後にまとめです。
今回は、コピ・ルアクの味の値段や偽物の有無、味の特徴や飲み方などについてお伝えしました。
超高級と評判のインドネシアのコピ・ルアクがジャコウネコの糞から採取される点は驚きでしたね。
値段は一杯2000円~8000円であるのもビックリです。
偽物も多くで回っていますが、見分けるには値段で判断するしかなさそうです。
コピルアクのインドネシア流の入れ方もご紹介しましたね。
このようなコーヒーに出会うと、まだ知らない世界ってあるものだと思わずにはいられません。
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