グアテマラコーヒーとは意外に身近なコーヒーだった?
酸味が特徴といわれるグアテマラコーヒーは、日本でよく飲まれているコーヒーのひとつです。
コーヒーに詳しくなければ、酸味と聞いて一歩引いてしまう人もいるでしょう。
しかし、グアテマラコーヒーは、知らないうちに美味しく飲まれている身近なコーヒーでもあるって、知ってましたか?
実は、なにげなく口にしているコーヒーに、グアテマラコーヒーが含まれている可能性は大なのです。
飲んだことがあるのに、あまりよく理解されていないグアテマラコーヒーの魅力についてこれから紹介していきます。
グアテマラコーヒーの特徴!上品な酸味を味わうためには?
グアテマラコーヒーの特徴は「上品な酸味」と言われています。
「え・・・コーヒーって苦いか酸っぱいだけで、上品とかあるの?」
と疑問に思う方がいるかも知れませんね。
実はこの上品な酸味は、コーヒーチェリーという果物の種がコーヒー豆だから、ということが大いに関係しているのです。
でも、他のコーヒー豆だって同じなのに、グアテマラコーヒーが上品な酸味と言われるのはどうして?というツッコミも入りそうですよね。
その疑問、確かに正しいです。
だって、果実味のある酸味が活かされている理由は、まだほかにもあるのですから。
コーヒーは焙煎して初めて成立する飲み物です。
なので、種を加工するために果肉を取り除かなければなりません。
グアテマラコーヒーの果肉は水洗式という方法で取り除かれます。
実はこの水洗式、果肉の発酵した風味が種に残らないのです。
そのため、グアテマラコーヒーには果実味のある酸味が残り、それが「上品な酸味」として特徴となるわけです。
また、グアテマラコーヒーの味を楽しむには、中煎りが一番といわれています。
その理由も「上品な酸味」というポイントにあります。
コーヒーは、焙煎具合によっても酸味や苦み、コクに違いが出る飲み物です。
焙煎は人が行うものですから、コーヒーの飲み方次第で焙煎を選ぶことはできます。
だから、グアテマラコーヒーをミルクたっぷりで飲みたいとか、アイスコーヒーで楽しみたいと思うのなら、深煎りで苦みやコクを出す焙煎を行えばいいのです。
深煎りでもグアテマラコーヒーは美味しくいただけるかもしれません。
しかし、グアテマラコーヒー本来の魅力である「上品な酸味」を味わうには、中煎りが最適なのです。
グアテマラコーヒーの酸味は他のコーヒー豆と比べてという程度の酸味なので、中煎りでなくなるとその魅力的な特徴は消えてしまいます。
- 水洗式という加工法
- 中煎りの焙煎
この2つのバランスが取れてこそ「上品な酸味」は成り立ちます。
グアテマラコーヒーの特徴を楽しむなら、このポイントはしっかりと押さえておきましょうね。
では次に、グアテマラコーヒーでよく聞かれるSHBという等級についての説明をしていきましょう。
グアテマラコーヒーの等級!SHB って何のこと?
グアテマラコーヒーの等級は標高によって決まります。
そのグアテマラコーヒーですが、等級でSHBという言葉をよく聞くのではないでしょうか。
SHBはストリクトリー・ハード・ビーンの略称で、標高が1350m以上で栽培されたものを指しているのです。
高地では日中と夜間の寒暖の差が激しいため果実がゆっくりと生育します。
コーヒーチェリーも同様です。
そのため、グアテマラコーヒーでSHBと呼ばれるものは最高ランクの等級の証明となります。
もちろん、SHB以外にもランクはあります。
グアテマラコーヒーの等級は全部で7つで、標高によってわけられているのです。
- SHB(ストリクトリーハードビーン):標高1350m
- HB(ハードビーン):1200~1350m
- SH(セミハードビーン):1050~1200m
- EPW(エクストラプライムウォッシュド):900~1050m
- PW(プライムウォッシュド):750~900m
- EGW(エクストラグッドウォッシュド):600~750m
- GW(グッドウォッシュド):~600m
日本より高地であるグァテマラですが、コーヒーに関して、このように厳しい等級がつけられ管理されています。
厳しい環境で育った風味豊かなコーヒーは、この7等級によりしっかりと管理をされているわけですね。
もちろん、味わいもまったく違いますよ。
グアテマラコーヒーの等級や味については、おわかりいただけたと思います。
ところで、そんなグアテマラコーヒーの味は、産地や農園によっても変わることをご存知でしょうか?
次は、グアテマラの産地や農園の違いについてお伝えします。
グアテマラコーヒーは産地や農園によって味がちがう?
コーヒーには、一般的に産地の名前がつけられています。
グアテマラで作られたコーヒーだから、グアテマラコーヒーと呼ばれます。
(ちなみに、他のコーヒーだと例外もありますけどね)
特に、高品質な豆として有名なのが、アンティグア地方で栽培されているコーヒー。
1350m以上ならば、SHBと認定されるグアテマラコーヒーで絶好の自然条件の中、品質の高いコーヒー豆を産出しています。
上質な豆の栽培地は8つありますが、高品質なグアテマラコーヒーとして代表的なものは、アンティグア産でしょう。
コーヒーが国を挙げての産業であるグアテマラ。
その中でも、アンティグアは世界遺産の認定と歴史的モニュメントが立つことでも有名な町です。
このアンティグアで優良とされる農園はほとんどが1600m以上です。
そして、機械よりも人の力をメインに栽培や加工作業をしています。
中には1900m前後という農園もあるのですから、SHBの中でもいかに高品質であるかが理解できるのではないでしょうか。
厳しい自然環境と丁寧な栽培が、アンティグアで高品質なグアテマラコーヒーを生むのです。
アンティグアで有名な農園は?
アンティグアで有名な農園としてよくあがるのはラ・アソデア(またはラ・アソテア)農園。
こちらの農園は一部を博物館にしており、観光名所でもあるため有名です。
博物館以外にも、手摘み体験やスペシャリティーコーヒーも楽しめお得感があります。
他には、ブエナビスタ農園、サンタカタリーナ農園、メディナ農園、ポルタル農園といったところも有名です。
それ以外にも、高品質なグァテマラコーヒーの農園はあります。
アンティグア自体が優れた環境と徹底した管理のもとコーヒーを生産しているので、高品質と言われるグァテマラコーヒーの農園は複数存在するのです。
そのため、高品質なグアテマラコーヒーの農園として、輸入業者ごとで紹介される名前も違ってきます。
そうなると、複数ある農園でどれが一番いいの?という疑問が出たとしても不思議ではありませんよね。
そこで必要となってくるのが、高品質なグアテマラコーヒーかどうかの判断基準です。
判断基準を知っているかどうかで、美味しいグアテマラコーヒーに出会う確率は高くなるので覚えておいてくださいね。
グアテマラコーヒーの判断基準は?
まず、絶対外せないのが「SHB」であるかどうか。
1350m以上の高地で栽培されていなければ、高品質なグアテマラコーヒーとはいえません。
次に、ブルボン種という希少価値の高い種を栽培しているということも優良農園の基準となります。
他にも、人による豆の選別やシェードツリーなどいかに手間をかけるか、100年以上歴史があるか、経営者の名前が有名であるかなどで判断もできます。
しかし、SHB、ブルボン種、麻袋にアンティグア産を証明するマークがあるなどの情報を知っていれば、かなり自信を持って選べるはずです。
また、これを知った上で高品質なグアテマラコーヒーを探していると、同じSHBで価格差があるものに出会うこともあります。
その場合は、お店の人に率直に、なぜ違うのかを質問してみましょう。
両方とも1350mでも高価な方は、さらに高い標高で栽培されている、加工により手間がかかったものだから高価だ、ということがわかるかもしれません。
自分の仕入れに自信のある業者ならば必ず親切に教えてくれるはずです。
もし価格差について適切な回答ができないのであれば、グアテマラコーヒーの知識がない販売業者かもしれませんので気をつけましょう。
では、グアテマラコーヒーについてたくさんお伝えして来たので、最後にまとめます。
まとめ
今回紹介したのは、グアテマラコーヒーの特徴や等級、農園についてでした。
まず、グアテマラコーヒーは「上品な酸味」が特徴です。
次に、グアテマラコーヒーの等級は7段階あって、SHBが最高ランクとなります。
有名な産地はアンティグア地方で、中でもラ・アソデア(またはラ・アソテア)農園は有名です。
さて、私もこれからグアテマラコーヒーでひと休みしてくることにしましょう。
上質なグアテマラコーヒーは、味も香りも格別ですよ。
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