コーヒー豆の焙煎度「深煎り」~フルシティ、フレンチ、イタリアンロースト~
最後に、「深煎り」と呼ばれる焙煎度についてご説明します。
深煎りには、~フルシティロースト・フレンチロースト・イタリアンローストの3種類があります。
コーヒー通と呼ばれる方々に、深煎りはとても人気が高いです。
それでは、詳しくご説明しましょう。
コーヒー豆の焙煎 深煎り(1) フルシティロースト
深煎りの中で、最も浅い焙煎度が「フルシティロースト」です。
シティローストよりもやや黒みを帯びており、主にアイスコーヒーなどに用いられることが多いです。
このあたりになると、酸味よりも苦みの方が勝ったコーヒーとなります。
フルシティローストは。中南米の方々から人気があり、香ばしい香りと言うよりもやや焦げたような香りがします。
日本ではよく炭火焼きコーヒーとして提供されていますね。
レストランやホテルなどで食事を済ませた後に出されるコーヒーも、フルシティローストを用いている場合が多いです。
自家焙煎を行う場合、大体19分前後で完成します。
ピチピチという軽快な音を奏でる2ハゼの途中で火から上げます。
火から上げる際は、2ハゼの絶頂期で止めるとちょうど良いですから、音に注目して行うようにしましょう。
ふくらみのある豊かな香りとコクがあるフルシティローストは、ペルー産やグアテマラ産、コロンビア産などのコーヒー豆と相性が良いです。
コーヒー豆の焙煎 深煎り(2) フレンチロースト
フレンチローストは、フルシティローストとイタリアンローストの中間に位置する焙煎度です。
フレンチローストは、黒みを帯びており、豆の表面はオイルでテカテカしています。
この辺りのローストになると、酸味がほぼ感じられなくなり、反対に苦みが強く出る傾向になります。
フレンチローストで入れたコーヒーは、独特の香りと共に重厚感のあるしっかりとしたコクが堪能出来ます。
このローストは、主にフランスを中心に飲用されています。
カフェオレやウィンナーコーヒーといったヨーロッパ風の上品で都会的なアレンジコーヒーとしてもよく用いられています。
フレンチローストを自宅でローストする際は、大体19分30秒ほどで完成します。
ピチピチという軽やかな破裂音を奏でる2ハゼの終わり部分で火から上げるのが最適です。
肉厚のコーヒー豆で有名なケニア産やマンデリンなどでローストすると良いでしょう。
エスプレッソを入れる場合はフレンチローストからとなります。
ご自宅にエスプレッソマシーンがある方は、フレンチローストでエスプレッソを入れると良いでしょう。
コーヒー豆の焙煎 深煎り(3) イタリアンロースト
ロースト最後の8段階目は深煎りのイタリアンローストになります。
コーヒー豆は表面にオイルが浮いており、色彩は炭のような黒々としています。
イタリアンローストの特徴は、焦げ臭いような香ばしい香りが立ち込め、酸味は一切感じられず、強烈な苦みが口に広がるため、独特の旨味を持つコーヒーとなります。
イタリアンローストは主にエスプレッソやカプチーノに用いられており、ミルクなどで甘さをプラスして飲用するのが一般的です。
自宅でイタリアンローストを作る場合、大体20分前後で完成します。
ピチピチという軽やかな音を奏でる2ハゼが完全に終了するまで煎ります。
エスプレッソ以外にもアイスコーヒーを淹れるのにも向いていますので、暑い夏には最適です。
今回美味しいコーヒーを淹れるために必要なローストをご紹介させて頂きましたが、参考になりましたでしょうか?
ローストには8段階ありますので、ご自身に合ったロースト度合を見つけ、絶品のコーヒーを淹れてブレイクタイムを過ごしませんか?