フレンチプレスのコーヒーとは?
フレンチプレスは、誰もが気軽にコーヒーを楽しめる器具ということで、最近は特に人気が高まっていますよね。
コーヒーの抽出法と言えばペーパードリップが一番知られていますが、フレンチプレスで入れるとコーヒーの味がかなり違ってきます。
そんな魅力が広がりつつあり、フレンチプレスに目覚める人も多くなったわけです。
でも「フレンチプレスは後片付けが面倒だって聞くし・・・」と、使うかどうか迷っていたりしませんか?
あと、もしかしたら、どんな器具を選ぶかで悩んでる人もいるかも知れませんね。
そこで、今回は、そんなフレンチプレスの特徴や器具の使い方、おすすめのコーヒーメーカーなどを一気にご紹介します。
フレンチプレスのコ―ヒーの特徴は?
フレンチプレスのコ―ヒーの特徴はいろいろとありますが、一番大きなポイントは下記の2つです。
- コーヒーの味わい
- 道具としての機能
では、詳しく説明しましょう。
フレンチプレスのコ―ヒーの特徴(1)コーヒーの味わい
フレンチプレスは、コーヒー本来の特徴が良く出て美味しいコーヒーが飲めると、最近特に人気があります。
入れ方も非常にシンプルで、初心者でもカンタンに美味しいコーヒーが作れます。
豆も普段使っているものでOK。
その上、スペシャルティコーヒーのようなコクのある味が出せます。
つまり、フレンチプレス最大の特徴は、プロでなくても美味しいコーヒーが入れられるということなのです。
しかし、日本では、最初フレンチプレスは紅茶を入れる道具として広まってしまいました。
だから、いまだに「プレスって紅茶用の器具でしょ?」と驚く人も多いんですよね。
そのため、日本におけるフレンチプレスのコーヒーは、長らくその良さが注目されませんでした。
しかし、最近になってようやく、フレンチプレスのコーヒーの味が注目をされ、ハンドドリップよりもコーヒー本来の特徴が楽しめる、とファンも増えているのです。
ところで、なぜ、フレンチプレスのコーヒーの味わいは、他の抽出方法に比べて特徴的なのでしょうか?
その謎は、フレンチプレスがフィルターを使わない器具だからという点にあります。
コーヒーをお湯に浸し、金属製のメッシュでこし抽出するのが、フレンチプレスの抽出方法です。
フィルターがない分、微量な粉やコーヒーオイルも一緒にカップに注がれ、コーヒー本来の味を楽しめると人気が出ているわけですね。
昔は、口の中がざらつくとフレンチプレスを敬遠する原因だった粉が、コーヒーのアロマやフレーバーをより楽しめるという人が増えたのです。
そのため、特に味を重視するスペシャルティコーヒーでは、フレンチプレスを基本の抽出方法となっています。
では、そんなフレンチプレスの特徴の2つ目、道具としての機能について説明しましょう。
フレンチプレスのコ―ヒーの特徴(2)道具としての機能
コーヒーの楽しみ方は、人それぞれ自由です。
ただ、本格的で美味しいコーヒーを手軽に楽しめるという点では、フレンチプレスはおすすめです。
例えば、ハンドドリップは、ペーパーフィルターの普及からお手軽な入れ方ですが、実は初心者には最初少し難しかったりします。
サイフォンにしても、温度調節や撹拌が少し難しく、フレンチプレスのようなお手軽さはないです。
フレンチプレスは、いつも使用する豆でOKですが、エスプレッソは濃く淹れるため、深煎りのエスプレッソ用の豆が必要です。
ちなみに、フレンチプレスは「プレッソ」という言葉からエスプレッソを混同してしまう人がいます。
・・・が、この2つは、器具そのものがまったく違うのでお間違えのないように^^
また、スイッチ一つで動くコーヒーメーカーは優秀ですが、「自分の手で淹れた」という満足感は得られません。
つまり、カンタンでお手軽、自分で入れた本格的なコーヒーという意味において、フレンチプレスはとてもおすすめな抽出法と言えるのです。
スペシャルティコーヒーで使われるフレンチプレスをいつものコーヒーに使うなんて、ちょっと素敵だと思いませんか?
コーヒーオイルまで楽しめるフレンチプレスの特徴を説明していたら、なんだかチャレンジしたくなってきた、という声が聞こえてきそうですね。
では、続いてフレンチプレスの使い方を説明しましょう。
フレンチプレスの使い方!器具さえあればコ―ヒーが簡単に入れられる?
誰もが美味しく淹れることができるフレンチプレスは、器具さえ揃えば楽しめます。
これから必要な器具・使い方・お手入れ方法を紹介していきましょう。
フレンチプレスでコーヒーを楽しむときに必要なものは以下のものです。
【必要なもの】
- フレンチプレス
- 中粗挽きのコーヒー粉(好みで1~3gは増やすのも可)
【1杯の分量で考えた場合の粉の分量】
120㏄・・・8g
160㏄・・・10g
280㏄・・・16㏄
【フレンチプレスの容量で考えた場合の粉の分量】
350ml・・・16g
500ml・・・24g
1000ml・・・42g
- スケール
- タイマー
- 熱湯(沸騰直後:目安は95~100℃)
では、早速、フレンチプレスのコーヒーの入れ方に移りましょう。
フレンチプレスは、カップに注ぐまでに時間がかかるため、抽出前にフレンチプレスとカップは必ず温めなくてはなりません。
なので、温めている間にコーヒーの粉をスケールで測ってしまいましょう。
飲む分だけのコーヒーの粉を用意できたら、フレンチプレスに粉を投入。
そして、最初はフレンチプレスに3分の1、もしくは半分まで湯を注ぎ、30秒待ちます。
これはコーヒーを「蒸らす」大事な時間です。
4分にセットしたタイマーの最初の30秒は、コーヒーにお湯をいきわたらせ旨味を引き出すのに絶対必要な時間です。
30秒経ったら、1.5cmほど余裕があるように注ぐのですが、コーヒーの粉を対流させるように勢い良く注ぎましょう。
湯を注ぎ終わったら、フタをしてタイマーが4分になるまで待ちます。
この時、フレンチプレスに入れた粉を抑える役目であるプランジャー(写真右の部品)は、絶対下げないでください。
プランジャーはコーヒーを注ぐ時に粉を抑える役目があるほか、金属のメッシュもついています。
カップに注ぐときに役立つ部分なので、4分待つ間は下げる必要はないのです。
もし食後に出すコーヒーならば、待つ間に食器の片付けやデザートの用意などに使えば一石二鳥となります。
タイマーが4分になりましたら、プランジャーをゆっくりと下げましょう。
この時、絶対に早く下ろす底にギュウギュウに押し付けるなど、してはいけません。
粉から嫌な味が出る原因になるので、絶対しないでください。
ゆっくりと押し下げ、カップに注げばフレンチプレスで淹れたコーヒーの完成です。
カップに注ぐときは、最後の一滴までも入れようとしてはいけません。
少し残る程度でやめるのが、おいしく入れるためのコツです。
フレンチプレスに残ったコーヒーの粉は、ハンドドリップのフィルターに残ったものと同じです。
なので、せっかくの美味しいコーヒーに必要以上に粉が入るのは避けましょう。
以上のコツをおさえれば、とてもおいしいフレンチプレスのコーヒーが完成しますよ。
ところで、そんなフレンチプレスのコーヒーは、アイスコ―ヒーにしても魅力的な味わいになることをご存知でしょうか?
せっかくなので、フレンチプレスによるアイスコーヒーの作り方もご紹介しましょう。
アイスコーヒーを作るには?
他の淹れ方同様、アイスコーヒー用の豆を用意しフレンチプレスを使用すればアイスコーヒーは可能です。
この場合も、金属製のメッシュから出てしまう粉が最低限で済むよう、中粗挽きの粉を用意してください。
ただ、フレンチプレスのコーヒーはドリップなどよりもコクが出て、濃いめになります。
つまり、そのままでもアイスコーヒーとしての味がだせるので、いつも使っている豆でも十分美味しいアイスコーヒーが入れられるのです。
アイスコーヒー抽出の目安は、1杯につき10gでコーヒーのお湯は80ccくらい、ホットよりも少なめで入れましょう。
抽出が終わったら、氷を入れた別のビーカーにコーヒーを注ぎ、かき混ぜて完成です。
アイスコーヒーのポイントは、急冷。
ゆっくりと冷やしてしまうとコーヒー本来の香りが飛びアイスコーヒーの特徴を活かせません。
美味しいアイスコーヒーには「急冷」が大事なのです。
フレンチプレスはホットでもアイスでも美味しい味になること、わかっていただけましたか?
ところで、フレンチプレスを使った後に、洗い方やお手入れをキチンとすることは、安定して美味しいコーヒーを入れるためには不可欠です。
そこで、フレンチプレスの洗い方やお手入れについて、詳しくご説明しましょう。
器具の洗い方やお手入れ方法は?
フレンチプレスは、使用した後のお手入れをキチンとすることで、安定して美味しいコーヒーを入れることが出来ます。
逆に、お手入れをキチンと行わないと、器具に臭いやコーヒーカスが残ってしまい、味の低下につながります。
カンタンな洗い方やお手入れ法を知っておくとイイですよ。
まず、フレンチプレスは、フィルターごとポン、というように片づけることができません。
また、コーヒーカスをシンクにそのまま流せば、排水口が詰まる原因となってしまいます。
なので、ごみ捨て用のメッシュの袋の中にコーヒーの粉だけを入れ捨てるようにしましょう。
手でかき出す方法もありますが、これだとフレンチプレス内のコーヒーの粉を全部取り除けません。
そのため、水ごとメッシュの袋に入れ水を切ってから捨てる方法がおすすめです。
粉を全て取り除いたら、中性洗剤でしっかりと洗ってください。
次に、フレンチプレスのフタの部分、シャフトを分解し中性洗剤で洗います。
シャフトには、プランジャー、金属製のメッシュなど細かい部品がついています。
各フレンチプレスの説明書をキチンと読み、正しい手順で分解をしてから中性洗剤であらいましょう。
この部分はメーカーによっては分解できない場合もありますから、説明書をしっかりと確認してお手入れをするようにしてください。
飲む時には大変魅力的であるコーヒーオイルは、容器に残ったままだと酸化し、次に飲むコーヒーの味を落としかねません。
なので、少し手間がかかると感じるかもしれませんが、中性洗剤でしっかりと洗うことは心がけてください。
中性洗剤で洗っても湯呑についた茶渋のように色素が沈着してしまう場合もあるかもしれません。
そのような時は、漂白剤で汚れを落としましょう。
洗い終わったら、水分をキチンとふき取ってから乾燥させます。
この乾燥がしっかりできていないと、次のコーヒーを入れるときにも影響が出てしまいます、
なので、ふき取りと乾燥はしっかり行いましょう。
では、最後におすすめのフレンチプレスのコーヒーメーカーの説明をしていきます。
どのような基準で、どのようなものを選べばよいのでしょうか?
フレンチプレスのコーヒーメーカーのおすすめは?
フレンチプレスに挑戦したいけれど、どれを選べばいいのかわからない場合はどうしたら良いのか?
まずは、フレンチプレスを楽しむシーンを考えてください。
フレンチプレスは一人、それとも何人かで楽しみますか?
フレンチプレスは、350ml・500ml・1000mlが通常サイズですが、300mlや600mlというものあるので、メーカー毎に確認をしましょう。
1~2人ならば350mlで十分ですが、それ以上の人数なら大きなフレンチプレスを選ばないといけません。
もしも、マグカップで飲むのであれば、大きなサイズがいいでしょう。
また、家以外にアウトドアでも飲むのならば、ガラス製の他にステンレス製のものにも視野を広げるなど選択肢の幅が出てきます。
つまり、フレンチプレスは軽さや重さ以外に、使い勝手や運びやすさも考え選ぶ必要があるのです。
初心者だから、お手頃価格ではなく、どんな時に、どんな味を飲みたいかが重要。
フレンチプレスが欲しいと思ったら、目的を持って探した方が満足度は高いのです。
そして、目的が決まったらフレンチプレスのコーヒーメーカー選びです。
ここでは、おすすめのフレンチプレスコ―ヒーメーカーを5つご紹介しましょう。
(おすすめ1)ボダム
まずは専門家からも支持されているボダムのフレンチプレスからいくつか紹介します。
BODUM KENYAはベストセラーと言われるほど支持を集めているフレンチプレスです。
他にも、シャンボールという不動の人気を誇るフレンチプレスのシリーズもあります。
ボダムは、この他にブラジルシリーズというものがあり、そのポップな見た目とお手頃価格でプレンチプレス入門に最適です。
あと、持ち歩き用としてトラベルプレスという商品もあり、外出先でも豆から入れるコーヒーが飲めると評判です。
ただ、軽く持ち運びに楽である反面、ボディがAS樹脂製のためか熱湯で曲がった、プランジャーが短すぎて粉が口に入りすぎるなどの意見もあります。
輸入品だと、説明書が日本語でないのが残念といわれているので、購入の際「国内正規品」か「正規品」かも確認した方がよさそうです。
(おすすめ2)TENKER
TENKERのフレンチプレスはシンプルなデザインと600mlと大容量のため、洗いやすいと人気です。
プレス部分を分解せず、洗剤とお湯を入れて上下に動かし泡立てて洗う方法が便利と言われています。
値段がお手頃なのも人気の秘密です。
(おすすめ3)ハリオ
ハンドドリップでも有名なハリオのカフェプレス・ウッドも人気のフレンチプレスです。
フタやツマミ、ハンドルがオリーブウッドということで、ナチュラルな雰囲気となっています。
インテリアとしても十分堪能できるデザインです。
サイズは300mlと600mlの2種類なので、自分のスタイルに合わせて選びましょう。
(おすすめ4)ティアモ
台湾発祥のコーヒーブランドであるティアモのフレンチプレスは、クールさと全体的に丸みを帯びたデザインで可愛らしいと評判です。
サイズは350ccと700ccの2種類です。
(おすすめ5)青芳製作所
フレンチプレスは、最初日本では紅茶専用として広まり、今でも紅茶専用のイメージがあります。
そこで青芳製作所が開発したのが、オックスフォードティー&コーヒーメーカーです。
紅茶とコーヒーどちらにも使えますが、もし両方に使用するのならば絶対紅茶用とコーヒー用で一つずつ用意をすること。
コーヒーをフレンチプレスで淹れると、いくら丁寧に洗ってもコーヒーオイルがどうしても残り、紅茶を美味しく淹れることができません。
紅茶とコーヒーの両方を楽しみたいのであれば、絶対に2つ用意をしてくださいね。
サイズは300mlと600mlです。
フレンチプレスは2000円台からありますが、機能やデザイン、材質で価格が決まってきます。
セールで2000円しないものも売られているときもありますが、値段ではなく「自分がどういったフレンチプレスのコーヒーを飲みたいか」で選んでください。
また、フレンチプレスで淹れたコーヒーのコクは好きだけれど、粉が入りすぎるのはと思うのならば、プランジャーとビーカーの密着度にも注目する必要があります。
その反対に、コクが好きだから、粉は気にならないというのであれば、粗いメッシュが適しています。
プランジャーについているメッシュにも粗い・細かいがあります。
粗ければ粉は入るけれどもコクが出、細かければ粉は少ないがあっさりとした飲み口になるのです。
同じ容量でも素材、パーツの違いで値段は変わってきます。
いろいろな視点を持ちながら、自分に合ったフレンチプレスを選んでくださいね!
まとめ
今回は、フレンチプレスの特徴や使い方、アイスコーヒーの淹れ方、おすすめのコーヒーメーカーについて説明しました。
フレンチプレスの特徴は、大きく分けて2つ。
味と器具の機能性にありましたね。
そして、お手入れをしっかり行わないと次に淹れるコーヒーは美味しくならない、ことを忘れないでください。
また、アイスコーヒーのポイントは急冷だということも忘れずに。
こういったことを踏まえてフレンチプレスのおすすめの器具を外国製から日本製まで、5つ紹介してみました。
コクのある風味豊かなコーヒー、飲みたくなりませんか?
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