アイリッシュコーヒーをご存知ですか?
アイリッシュコーヒー、おしゃれな響きが素敵ですよね。
でも、喫茶店やカフェで必ず見つかるメニューではありません。
カフェバーやコーヒーバーでは見たことがある、たまに扱っているカフェがある、という話も聞くので、興味津々という人も多いのではないのでしょうか?
そこで、今回はアイリッシュコーヒーがどのようなものなのか?
その作り方や飲み方を紹介することにしました。
また、アイリッシュコーヒーはグラスも特徴があるので、楽しみにしていてくださいね。
大人な香りのするアイリッシュコーヒーを知れば、コーヒーの世界もグッと広がるかもしれませんよ。
アイリッシュコーヒーの作り方は?
アイリッシュコーヒーの作り方に入る前に、まずはどのような飲み物なのか知っておきたいですよね?
そこで、最初に軽くアイリッシュコーヒーの説明をしたいと思います。
アイリッシュコーヒーは、アイルランドのアイリッシュウィスキーをベースにしたカクテルです。
コーヒーなのにカクテル?と驚くかもしれませんが、アイリッシュコーヒーは飛行機の乗客の体を温めるホットドリンクとして生まれたためアルコールが使われています。
昔、飛行機が飛行艇だったころ、飛行場は水上にあり、乗客は水の上で待機したり港と飛行艇をボートで移動と常に身体が冷えていたのです。
飛行艇は飛距離も今より短く燃料補給は頻繁で、その間は水上もしくは港のパブやレストハウスで乗客は待つしかありませんでした。
今に比べると気密性の低い飛行艇は機内は寒く、乗降や燃料補給の待機中など乗客にとっては体の冷えることが多かったのです。
そうした乗客の体を温めたい、という気持ちからアイルランドの水上飛行場のパブで生まれたのがアイリッシュコーヒーというわけなんですね。
考案者はジョセフ・シェリダンというシェフですけれど、彼の乗客を思う気持ちに感謝です。
だって甘くて温かなアイリッシュコーヒーは冬場のホットドリンクとして、今では世界中で愛されるようになったのですから。
さて、アイリッシュコーヒーが心も体も温まる飲み物だとわかったところで、作り方を説明していきましょう。
アイリッシュコーヒーの作り方
まずは、材料からご紹介しましょう。
【材料】
- ホットコーヒー(焙煎深め):適量(目安は120ml)
- アイリッシュウィスキー:20~30ml
- ブラウンシュガー(なければ角砂糖でもOK):2,3個(または10~15g)
- 生クリーム:少量(目安は20cc)
となっており、ホットコーヒーの量でアルコールを多くも薄くもでき、砂糖や生クリームを使っているので口当たり良くデザート感覚でも楽しめます。
では次に作り方ですが、とってもカンタンです。
以下の3ステップでやってみてください。
- .耐熱のグラスに好みの量のホットコーヒーを注ぎ、ブラウンシュガーを入れます
- 次にアイリッシュウィスキーを注ぎ混ぜます
- 最後に、生クリームを浮かばせて完成です!
アルコール度数はそれほど高くないのですが、アイリッシュウィスキーを注ぐ前に火をつけて「ボッ」とあぶると、アルコール分が飛んで飲み口がマイルドになります。
または、注いだグラスに火をつけるのもOKなので、自分のやりやすい方法でアルコール分を飛ばしてくださいね。
お料理でシェフがフランベをし、炎を上げるのをみると「おお!」となりますが、お店でアイリッシュコーヒーを注文すると、炎の演出をしてくれるところがあります。
ただ、この火をつけるのは「アルコール分を飛ばすのが一番の目的」であって演出がメインではありません。
遊び心をくすぐりはしますが、アイリッシュウィスキーに火をつけるときは、くれぐれも注意をしてくださいね。
アイリッシュウィスキーに火をつけると飲み口がマイルドになるほか、冷めにくくなるのでさらに寒い季節にピッタリなホットドリンクとなります。
砂糖はブラウンシュガーを使うと本格的な仕上がりになるのですが、なければ他の砂糖でもかまいません。
砂糖を使わずに生クリームをハチミツで甘くする工夫をする人もいます。
深めに焙煎されたホットコーヒーとアイリッシュウィスキーの上に、生クリームを浮かばせた甘いデザートのようなカクテル、と考えてください。
そうそう、アイリッシュコーヒーで注意しなくてはいけない大事なことがありました。
コーヒーに好きなアルコールを入れて生クリームを浮かべても、アイリッシュコーヒーとはなりませんよ。
アイリッシュコーヒーは必ずアイリッシュウィスキー、つまりアイルランドのウイスキーを使うのが条件となっているのです。
砂糖や生クリームに工夫はしてもアルコールはアイリッシュウィスキーを使用しないと、アイリッシュコーヒーにはなりませんので、気をつけてくださいね。
ところで、アイリッシュコーヒーはホットドリンクなのに普通のコーヒーカップではなく、グラスに入れられていることが多いです。
どうして温かい飲み物なのにグラスが使われているのでしょう?
続いて、アイリッシュコーヒーのグラスについて説明をしていきますね。
アイリッシュコーヒーのグラスってどんなの?
ホットドリンクなのにグラスを使うのは、アイリッシュコーヒーがカクテルであるということが大きく影響をしています。
カクテルは、味の他に見た目のおしゃれさも重要です。
ホットコーヒーの黒とフロートされた生クリームの白のコントラストは、カクテルであるアイリッシュコーヒーの見栄えとしては必要なものですよね?
ただ、ホットコーヒーの使用、炎でアイリッシュウィスキーのアルコール分を飛ばす、ということを考えると、耐熱のグラスを使用しなくてはいけません。
また、耐熱グラスというだけではなく、アイリッシュコーヒー専用のグラスを使用した方が飲みやすいですし、気分も出るのでおすすめですよ。
アイリッシュコーヒー専用のグラスだと取っ手つきのものが多いので、手も熱くなく飲みやすいです。
取っ手つきの専用グラスだからこそ、白と黒のおしゃれなアイリッシュコーヒーをゆっくりと楽しめる飲み方にもなるのでしょう。
そして、専用のグラスまであるアイリッシュコーヒーには、飲み方があることをご存知でしょうか?
なかなか興味深いんですよ。
・・・ということで、続いては、アイリッシュコーヒーの飲み方についてお伝えしましょう。
アイリッシュコーヒーの飲み方は?
「アイリッシュコーヒーの生クリームを混ぜずにそのまま飲む」
これが正しい飲み方なのですが、それには理由があります。
実は冷たい生クリームの後に、コーヒーの熱さと苦味と香り、アイリッシュウィスキーの香り、砂糖の甘さを順番に感じることが、一番楽しめるからなのです。
飲み方、と聞くとかた苦しいなテーブルマナーのように感じますが、シンプルな作り方に比べ複雑なおいしさを楽しむためのアイリッシュコーヒーならではの工夫だったのですね。
熱さと冷たさを楽しむのはわかりましたが、実はアイリッシュコーヒーには柄が長めのスプーンがついてくることが多いです。
かき混ぜないのになぜスプーン?と思う人もいるでしょう。
そう、かき混ぜなくてもアイリッシュコーヒーにはスプーンは必要なのです。
生クリームの冷たさと温められたコーヒーとアイリッシュウィスキーの香りを楽しんでいると、生クリームの量が少なくなり甘さが足りなくなることがあります。
そんなときにスプーンは活躍するんですよ。
アイリッシュコーヒーでは、ブラウンシュガーや角砂糖など溶け残りやすい砂糖が使われることが多いです。
いえ・・・本格的なものほど、溶けにくい砂糖を使っています。
濃くて苦いコーヒーと生クリームの相性は抜群なので、砂糖抜きを好む人も多いです。
しかし、最後まで「甘さも味わいたい」という人もいますよね?
アイリッシュコーヒーは底に砂糖が溶け残っているので、飲んでいるうちに甘さが足りなくなったと感じた場合、スプーンでかき混ぜて甘さを調節するのです。
スプーンがついているとつい生クリームをすくって食べたくなったり、コーヒーと混ぜるのに使いたくなります。
しかし、アイリッシュコーヒーのスプーンは「底に残った砂糖を溶かす」という目的で使うことを忘れないでくださいね。
本格的なアイリッシュコーヒーにはブラウンシュガー、といわれるのには甘さを調節するという理由があった、とわかるとスゴイと思えてきませんか?
カクテルに変身するコーヒーって奥が深いですね。
それでは、アイリッシュコーヒーについて最後にまとめましょう。
まとめ
今回は、アイリッシュコーヒーについて説明をしました。
体の温まる冬場のホットドリンクとして人気のアイリッシュコーヒーは、アイルランドのウイスキーを使って作られたメニューです。
アイリッシュコーヒーは専用グラスを使うと、熱さにも強くて飲みやすい、そしてお洒落に飲むことができます。
アイリッシュコーヒーの正しい飲み方についてもお伝えしましたね。
私も、ちょっとしたおもてなしや、記念日のメニューなどにアイリッシュコーヒーを楽しんでいますよ。
あなたも、ぜひやってみてくださいね。
おすすめ記事