カフェ・マリアテレジアの歴史について

オーストリアの人々から愛される「カフェ・マリアテレジア」は、君主「マリア・テレジア」への感謝の気持ちを込めて造られたコーヒーです。

 

マリア・テレジアは、1740年に即位したオーストリアの君主で、神聖ローマ皇帝妃でもあった方です。

 

彼女は即位後、ハプスブルク家の全領土を継承したのですが、諸国から反発があり、オーストリア継承戦争が勃発しました。

 

そして、プロイセンにシレジアを割譲することとなり、夫であるフランツ1世の帝位を確保し、その後7年戦争に敗れたものの、オーストリアの内政改革に多大な功績を遺した方です。

カフェ・マリアテレジアができる前は、コーヒー店と酒場は仲が悪かった?

1750年当初、ウィーンの貴族たちの間では、ミルクや生クリーム、スパイスなどをお酒と共にコーヒーに入れて飲むという文化が流行しました。

 

もちろん、コーヒー好きのマリア・テレジアは、コーヒーに好みのリキュールを入れ、おいしいおいしいと飲んでいたそうです。

 

実は、彼女がリキュール入りのコーヒーを飲んでいるという話が広まる前は、ウィーンのカフェ店主とバーなどのお酒の店主の組合同士は仲が悪く、いがみ合っていました。

 

結果として、庶民の間ではコーヒーとアルコールを一緒に飲むことが出来なかったのです。

 

そんな中、コーヒー店とお酒店とのいがみ合いを和解させたのが、マリア・テレジアでした。

 

彼女は、自分が大好きな「リキュール入りのコーヒー」をウィーンで大流行させたのです。

 

まさに、お酒とコーヒーの融合ですね。

 

晩年のマリア・テレジアは、お気に入りのシェーンブルン宮廷庭園内に「離れ屋敷」を作り、スイーツを食べたり、コーヒーを飲んだりしながらゆったりと過ごしたそうです。

 

マリア・テレジアが、実際にカフェ・マリアテレジアを飲んだという記録はありません。

 

しかし、彼女の功績によって誕生した「カフェ・マリアテレジア」は、今でも多くのオーストリア市民に愛されています。

 

このことからも、彼女がいかに母国オーストリアに偉大な功績を残したのが理解できると思います。

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